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【知らないと損する】FXのメリットや危険性などを解説

最近FXという言葉を耳にすることが多くなりました。

FXとは、ある国の通貨と他の国の通貨を交換する取引のことです。
為替レートは日々変動しています。
FXは、変動する為替レートの動きを先読みし、為替差益を狙うことで利益を得ることができます。

FXは取引したい額より少ない額で取引できるため、上手くいけば少ない資金で大きな利益を得ることができます。

しかし、そもそもFXとは何なのか、実際どんな取引をするのか危なくないのかなど、わからないことや不安なことも多いことでしょう。

そこで今回は、FXとは何なのか、株式投資にはないメリットは何なのか、FXのリスクについて紹介します。

1. FXとは

FXと聞いても何かわからない方も多いことでしょう。

ここでは、そもそもFXとは何なのかを紹介します。

①FXとは?

FX「Foreign Exchange」の略で、ある国の通貨(お金)と他の国の通貨を交換する取引のことを指します。

「Foreign Exchange」とは元々「外国為替取引」という意味ですが、今では「外国為替証拠金取引」のことを意味しています。

「外国為替取引」とは、ある国の通貨を他の国の通貨に両替することです。

例えばアメリカに旅行に行くとしましょう。
アメリカの通貨はドルのため、多くの場合、銀行などで事前に円をドルに替えてもらうと思います。
これが「外国為替取引」です。

FX(外国為替証拠金取引)はこの外国為替取引を基本としていますが、これを証拠金で行うことに違いがあります。

証拠金とは、取引をする際に相手に預ける担保金のようなものです。

FXは証拠金で通貨の交換ができるため、実際よりも少ない金額で取引することができます。

例えば、レートが1ドル=100円の場合で1000ドル欲しいとしましょう。

通常の両替(外国為替取引)の場合、1000ドル×100円=100,000円のため、1000ドル欲しい場合には10万円が必要になります。(手数料は度外視)

しかしFX(外国為替証拠金取引)の場合、必要資金の数%で取引可能なため、10万円より少ない資金で1000ドルを手に入れることができます。

②なぜ証拠金だけで取引できるの?

なぜFXは証拠金だけで取引できるのでしょうか。
それは、差金決済という決済方法を採用しているからです。

差金決済は、将来必ず決済(反対売買)することが決まっています。
そのため、総取引額の現金(キャッシュ)の受渡しがなくても取引が可能で、売買の損益の受渡しのみで取引が完結します。

例えば、取引によって5万円の損失が出た場合、その分は預けている証拠金から差し引かれます。
逆に5万円の利益が出た場合は、預けている証拠金に加算されます。

2. FXで利益を得る方法

FXは、ただ通貨の交換のためにするのではありません。
通貨の交換を通して、利益を出すことに目的があります。

では、利益を出すためにはいったいどうすればいいのでしょうか。

ここでは、どうすれば利益を出すことができるのか説明します。

①為替差益で利益を得る

FXで利益を得るためには、為替差益を狙う必要があります。

為替差益とは、変動する為替レートの差を利用して出す利益のことです。

日々為替レートは変動しています。
よくニュースなどで耳にする1ドル=100円といったものです。
これを利用することで利益を出すことができます。

例:Aさんがアメリカ旅行に行く場合(必要資金1000ドル)
渡米前日→1ドル=100円10万円(1000ドル×100円=10万円)で1000ドルを用意
旅行期間→全てカードで決済したため、1000ドルは一切使わず
帰国後→1ドル=120円1000ドルを12万円(1000ドル×120円=12万円)に換金

Aさんは結果的に2万円の利益を得ることができました。
これが為替差益です。

逆に、帰国後のレートが1ドル=90円だった場合は、1000ドルを9万円(1000ドル×90円=9万円)に換金することになり、結果的に1万円損をすることになります。
これを為替差損といいます。

FXは、この為替差益を狙って利益を得ます。
では、具体的に為替差益を狙うためにはどうすればいいのでしょうか。

それは、円安ドル高の時に円を売ってドルを買う円高ドル安の時に円を買ってドルを売ることです。

円安ドル高の例:1ドル=100円→1ドル=120円(円が弱くてドルが強い状態)
・初日は1000円で10ドル両替できたけど、2日目には1000円で約8ドルしか両替できなかった。(円が弱い)
・初日は10ドルで1000円しか両替できなかったのに、2日目には10ドルで1200円両替できた!(ドルが強い)

円高ドル安の例:1ドル=100円→1ドル=90円(円が強くてドルが弱い状態)
・初日は1000円で10ドルしか両替できなかったけど、2日目には1000円で約11ドル両替できた!(円が強い)
・初日は10ドルで1000円両替できたのに、2日目には10ドルで900円しか両替できなかった。(ドルが弱い)

これから円安ドル高になることが見込める場合、円を売ってドルを買うといいでしょう。

1ドル=100円→1ドル=120円(円安ドル高)になるだろう!
円を売る:1ドル=100円の日に、100円を売って1ドル買う
ドルを買う:1ドル=120円になった日に、先に買った1ドルを120円で売る
20円の利益!

円高ドル安になることが見込める場合、円を買ってドルを売るといいでしょう。

1ドル=100円→1ドル=90円(円高ドル安)になるだろう!
円を買う:1ドル=100円の日に、1ドルで100円を買う
ドルを売る:1ドル=90円になった日に、先に買った100円を約1.1ドルで売る
0.1ドルの利益!

②スワップポイントで収益を得る

先述した為替差益で利益を得ることは、株式投資と同じ考え方です。
要は「安く買って高く売る」ことで利益を得ます。

しかし、株式投資とFXの大きな違いは、スワップポイントの有無にあります。

FXの取引は、異なる2つの国の通貨の交換を行います。
この際、金利の交換も行われるのですが、各国の金利は異なるため、その差額を調整する必要があります。

この金利差調整額をスワップポイントといいます。

スワップポイントを得るためには、高金利の通貨を買って、低金利の通貨を売るといいでしょう。

高金利オーストラリアドルと、低金利日本円で考えてみましょう。
オーストラリアドル/円が75円の時、75万円で1万オーストラリアドル買ったとします。
この時金利差が2.15%だった場合、1日約44円程のスワップポイントを受け取ることができます。

1年保有すると約16,000円(44円×365日=約16,000円)になります。

逆にオーストラリアドルを売って日本円を買うと、スワップポイントを支払うことになります。
この場合は、スワップポイントと売買益を天秤にかけて取引することをおすすめします。

なお、当日中に売買を完結させた場合は、スワップポイントが発生しません。

また、スワップポイントは固定値ではなく、相場の状況等により増減するため、注意が必要です。

3. FXのメリット4選

FXは誰でも始めやすい投資です。
株式投資にはないメリットが多くあります。

ここでは、FXのメリットを4選紹介します。

FXのメリット①:少額で始められる

FXは、株式投資に比べて少額で始めることができます。
それは、FXではレバレッジ取引をするからです。

FX取引を行うには、まず専用の取引業者や証券会社などで口座を開設します。
この時、先にお金を担保として「証拠金」を預け入れます。
先述したとおり、この証拠金で何倍もの金額(通貨)を動かすことができます。

このシステムをレバレッジといいます。

例えば10万円で100万円分の取引を行うことを、レバレッジが10倍といいます。

最大で25倍までレバレッジを効かせることができ、レバレッジが大きいほど損益の幅が大きくなります。

FXの基本取引単位は、1万通貨です。
1万通貨とは、米ドルなら1万米ドル、ユーロなら1万ユーロ、ポンドなら1万ポンドになります。

仮に1ドル=100円だとすると、1万ドル=100万円でトレードをすることになります。
しかし、FXの場合レバレッジ取引をするため、100万円を用意する必要はありません。
レバレッジは最高25倍効かせられるため、最低限必要な資金は40,000円になります。

このように、FXは少額で始められるのです。

FXのメリット②:スワップポイントを受け取れる

FXは株式投資とは違い、スワップポイントを受け取ることができます。
このスワップポイントをうまく利用して、コツコツ利益を出すといいでしょう。

先述した通り、低金利の通貨を売って高金利の通貨を買った時、その金利差を受け取ることができます。これがスワップポイントです。

日本は稀有の低金利となっています。
日本円を売って高金利の通貨を買えば利息を得られるため、日本人は比較的始めやすいと言えます。

スワップポイントは毎日もらえるため、定期預金のように満期を待つ必要はありません。

また、FXは少額の資金で大きな投資ができます。
そのため、自己資金に対する金利収入の利回りが非常に高くなります。

このように、スワップポイントをいつでも受け取ることができること、少額投資で大きな金利収入を得ることができることも、株式投資にはないFXならではの魅力と言えるでしょう。

FXのメリット③:平日であれば24時間取引可能

FXは、株式取引における証券取引所のような取引所が存在しません。

為替は、世界各地にある銀行間で取引されており、主に電話やインターネットを介して、「買いたい人」と「売りたい人」それぞれが個々に取引を成立させます。

電話やインターネットを介して全世界がひとつのマーケットを形成しているため、どこかの国または地域で取引をしている限り、いつでも取引に参加することができるのです。

外国為替は銀行が稼働していない土曜日、日曜日と1月1日以外は、基本的に常に取引が継続されています。
そのためFXも、月曜の朝から金曜の深夜(土曜の早朝)まで、平日であれば24時間取引ができるようになっています。

お仕事が忙しい方でも、移動時間や帰宅後に取引が可能なため、誰でも始めやすいでしょう。

ただし、メンテナンス時間は取引ができませんので、ご注意ください。

FXのメリット④:対象通貨が少ない

株式投資の場合、日本の上場企業だけでも3000以上あるため、銘柄を選ぶのに時間がかかります。

その反面、FXの対象通貨は、基本は3、4通貨で、多く見ても20ほどしかありません。

その上、FXは2種類の通貨を交換する取引をします。
これを通貨ペアと言います。

FXは通貨ペアさえ選べば良いため、対象通貨を選ぶのにそう時間はかからないでしょう。

ただし、通貨ペアは為替レートとスワップポイントを加味した上で探さなければいけないため、実際は容易ではありません。

4. FXの5つのリスク

FXはメリットも多く簡単に始められるので、今すぐFXを始めようかなと思った方も居られるでしょう。

しかし、FXにはリスクもあります。

ここでは、FXのリスクを紹介します。

リスク①:投資資金がゼロになることも珍しくない

FXは、元本や利益が保証されていません。
利益を得る可能性もあれば、損失を被る恐れもあります。

FXはレバレッジ取引をします。
先述した通り、最大25倍のレバレッジを効かせることができます。

レバレッジを高めて利益を得た場合、少ない金額で大金を稼いだことになるため、その分多く利益を得ることになります。

しかし、レバレッジを高めて判断を誤った場合には、その分大きな損失を被ることになります。

そのため、初めに預け入れた証拠金が、全てなくなってしまう可能性も十分にあるのです。

何よりも、為替レートの動きを読むことが非常に難しいです。
特に初めの内は、なかなか利益を出すことは難しいでしょう。

FXを始める際は、投資資金に対してレバレッジをかけすぎないこと、FXのことを十分に勉強してから始めることをおすすめします。

リスク②:レートや金利の急激な変動がある

世界的大企業の破綻や不祥事などの大きなニュースによって、レートが急激に変動する恐れがあります。

この場合のレートの変動は予期することが難しいため、回避することは難しいでしょう。

また、取引する通貨国の政策金利によって、金利が急激に上昇したり低下したりすることがあります。

これによって、狙っていたスワップポイントと逆の動きをする可能性もあります。

FXを始める際は、急激な変動によって大損する可能性があることを、念頭に入れておく必要があります。

リスク③:必ず取引できるとは限らない

先述した通り、FXは電話やインターネットを介して、「買いたい人」と「売りたい人」を結びつけて取引を成立させます。

米ドル/円のような通貨ペアは世界中で取引者が多く存在するため、売り手や買い手の不在によって取引が成立しないということはありません。

しかし、経済力が弱く国内情勢が安定していないような国の通貨は、売り手買い手が少ない傾向にあります。

自分が買いたくても、売り手がいないと取引は成立しませんし、その逆も同じです。

FXを始める際は、米ドル/円のような流動性の高い通貨ペアをおすすめします。

リスク④:スリッページがある

スリッページとは、注文時に指定したレートと、実際に約定したレートとの間に生じる差のことを言います。

為替レートは、ビッグニュースや大口取引者の注文状況などにより、瞬間的に急変動することがあります。

取引最中にそのようなことが起きると、元々画面に提示されていたレートとは異なる、不利なレートで取引が成立してしまう可能性があります。

このように、為替レートは常に変動しているため、スリッページが起きる可能性も念頭においておかなくてはいけません。

スリッページリスクを軽減させるためには、注文を出す際に、価格変動の許容限度幅を予め設定するといいでしょう。

リスク⑤:技術的なトラブルで売買できなくなるおそれがある

利用者のパソコンやスマートフォンなどの機器や通信の状態により、取引画面へアクセスできなくなるおそれがあります。

また、取引会社のシステム障害によって取引ができなくなる可能性もあります。

取引は基本的にインターネットを介して行うため、常にそのようなリスクがあることは念頭に置いておきましょう。

5. まとめ

FXは少ない資金で大きな利益を得る可能性がありますが、その分大きな損失を被る可能性もあります。

しかし、為替レートの動きを読むことが非常に難しいため、初めの内はなかなか利益をだすことができないでしょう。

そのためFXを始める際は、為替レートの変動とリスクについてしっかり学んだ上で始める必要があります。

インターネット上には、無料でFXの疑似体験ができるサイトも多くあるため、一度利用してみてはいかがでしょうか。