1000万円貯めるための道筋とは
「もう良い大人なのに、まとまった資産がない・・・」という方、意外と多いのではないでしょうか?
厚生労働省が2019年に調査した、年齢別の平均貯蓄額をご存じですか?
29歳以下 | 30~39歳 | 40~49歳 | 50~59歳 | 60~69歳 | 70歳以上 |
179.8万円 | 530.0万円 | 650.9万円 | 1075.4万円 | 1461.7万円 | 1233.5万円 |
出典:厚生労働省「世帯主の年齢(10 歳階級)別にみた1世帯当たり平均貯蓄額」
それぞれ家庭の状況によって違うと思いますが、この表を見て、今の貯蓄額とは程遠いと感じた方もいるでしょう。
「このままで50代までに1000万円貯めるのは不可能では・・・」と不安に思われた方のために、今回は資産1000万円貯めるための道筋について解説していきます。
目次
1.資産1000万円を貯めるための道筋は”労働と倹約”
資産を1000万円まで貯めるには、どのようにしたら良いのでしょうか?
なるべく早く資産を作りたいなら、思い切って投資をしたら良いのでは?と考えた方もいるかもしれませんね。
しかし、1000万円までは投資よりも「労働」と「倹約」が効果的です。
①投資よりも資産を生み出す効果が高い
資産が少ないうちは、投資をするよりも労働と倹約の方が、資産を生み出す効果が高いのです。
例を見てみましょう。
【手取り年収が300万円で年間支出が240万円の例】
300万円-240万円で、年間貯金できる金額は60万円になります。
- 貯金のみを続けると約16年6か月で1000万円に到達
- 60万円を年利5%で運用すると約13年で1000万円に到達
このように考えると、投資で得られる利益は大きく感じるかもしれません。
しかし、資産1000万円のうちに占める投資の貢献度で見ると、全体の約20%程度。
全体の約80%は、労働と倹約によって生み出された資産となるのです。
年利5%の運用は、かなりリスクをとった運用のため、もう少し控えめな運用をした場合は、さらに投資による貢献度は低くなります。
②1000万円貯めた後の人生が安定しやすい
資産を貯めたい理由には、人生の中で突発的に起こるリスクに対応するためが多いのではないでしょうか?
- 突発的な病気やケガで働けなくなったら
- 子供の教育費が掛かる
- リストラで仕事を失ったら
- 老後の年金がなかったら
労働と倹約を続けることによって、黒字をキープさせる習慣が身に付きます。
もし、収入が減ってしまっても「何か仕事を増やせばいい」「生活費を下げればいい」などといった対策を打てるようになります。
貯金をする過程で身に着けた生活力が経済的な安定となり、何があっても家計を黒字にできたり、十分な蓄えがあって乗り切れたりするのです。
2.資産が少ないうちの投資の効果とは?
資産が少ないうちは、投資をしても全然意味がないのでしょうか?
例えば、5%で運用した場合の運用益を見てみましょう。
- 資産10万円の場合・・・0.5万円
- 資産100万円の場合・・・5万円
- 資産1000万円の場合・・・50万円
- 資産1億円の場合・・・500万円
大きなお金のなる木であれば、その分大きな効果が得られますが、小さなお金のなる木であれば、その分生んでくれるお金は小さくなります。
少ない資産を一気に増やそうとすると、博打になりやすく、リスクの高い運用となってしまいます。
たまたま運よく利益が出たとしても、ギャンブルのリターンは永続しません。
リスクの取り方や運用方法は人によりますが、長く投資と付き合うためには、比較的再現性が高い投資を行うことが大切になります。
では、少額投資は意味がないのか?と言うと、そうではありません。
少額から投資の実践を積むことによって、知識を得ながら自分の許容範囲を知ることができ、得るものがたくさんあるのです。
少額投資は本当に意味があるのか気になる方は、こちらの記事をご覧ください。
3.まとめ
資産1000万円を貯める道筋について解説してきました。
【資産1000万円までは労働と倹約を頑張った方がよい】
- 投資で貯めようとするよりも貯金の効果が高い
- 労働と倹約で人生を安定させる習慣が身につく
資産が少ないうちの投資は、効果はあるものの、労働と倹約の方が蓄財の貢献度が高いです。
一気に投資の効果を得ようとリスクをとった投資をするのは、博打になりがちなので避けた方が良いです。
労働と倹約を続けていくことによって黒字家計を習慣づけ、資産1000万円貯めた後の人生も安全に暮らせるようにしましょう。