ママさん必見!出産にかかるお金はいくらかかる?

「妊娠したけど出産ってお金がかかりそう…」「制度がいろいろあってよくわからない」

 

そんな不安を抱えている妊婦さんが多いと思います。

出産や育児には何かとお金がかかります。しかし、妊娠・出産後に戻ってくるお金や、申請すればもらえるお金があるため、正しい知識を得ることが大切です。

 

今回は、妊娠・出産~育児に関する制度についてご紹介します。

この機会にぜひ正確な情報を身につけて、申請に漏れのないようにしてみてくださいね。

 

1.妊娠、出産時に適用される制度

まず覚えておきたいのが、妊娠・出産は病気ではないため健康保険が適用されないということです。

 

通常の病気であれば健康保険が適用され3割負担で治療をうけられますが、妊娠・出産に関する受診では原則全額自己負担となります。

 

ですが、各市町村や健康保険ではそのような負担を軽減するべく助成金や一時金を支給する制度があります。

 

①妊婦健診費用の助成

妊娠中は14回程度、病院などで健診や検査を受けることになりますが、上述のとおり健康保険が適用されないため、各市町村で費用の助成を行っています。

 

妊娠が分かると役所で母子手帳が交付されますが、一緒に妊婦健診の補助券をもらうことができます。

 

健診の際にこの補助券を病院に提出することで、費用が抑えられるようになっています。

ただし、各市町村によって助成内容が異なりますので、お住いの市町村に確認するようにしましょう。

②出産育児一時金

出産育児一時金は、妊娠4か月以上の人が出産したときに、赤ちゃん1人につき42万円が健康保険から支給される制度です。

 

専業主婦の人など、扶養に入っている場合は、
家族出産育児一時金という名前で被保険者(夫の扶養に入っている場合は夫)に支給されます。

 

出産一時金の受け取り方には3種類あります。

 

・直接支払制度

健康保険から病院へ直接一時金が支払われる制度です。

出産費用の全国平均は約50万円と言われています。(国民健康保険中央会平成28年出産費用の全国平均値より)

42万円が後ほど支給されるとしても、一度にこの金額を準備するのは大変ですよね。

 

そんな時に直接支払制度であれば、自分が退院時に支払う金額は、実費-42万円の差額のみになるので、一度に大金を準備しなくて済みます。

多くの病院ではこの制度を取り入れています。

 

・産後申請方式

自分で出産費用をいったん全額支払い、後日健康保険に申請する方法です。

一時的とはいえ全額を負担しなければならないので、経済的に難しい人も多いかもしれません。

 

 

・受取代理人制度

出産する病院を一時金の受取代理人として、健康保険に申請する制度です。

申請手続きは妊娠9か月以降からで、退院時に支払う金額は直接支払制度と同じく差額のみになります。

直接支払制度を採用していない、小規模な診療所などがこの制度を採用しています。

 

出産をする病院や診療所にどの制度が利用できるか、手続きの流れなどを事前に確認するようにしましょう。

 

③医療費控除

妊婦健診や出産費用は、医療費控除の対象となります。

確定申告をすると、その年の世帯でかかった医療費の合計が10万円を超えていれば税金が還付されることがあるので、妊娠・出産関連の領収書は必ず保管しておくようにしましょう。

 

 

2.働くママ(産休、育休取得者)が対象の制度

企業などで働く妊婦さんは産休・育休を取得することを考えますよね。

しかし、産休・育休中は会社に給与の支払い義務がないので、収入がゼロになってしまう可能性があります。

 

そのため、企業などで働いている妊婦さんには、上記の補助の他にも受けられる制度があります。

①出産手当金

出産手当金とは、健康保険の被保険者が出産のために仕事を休み、十分な給与が支払われない場合に支給される手当金です。

 

手当金の金額は、出産予定日以前42日間、出産日後56日間のうちで仕事を休んだ日数分が支給されます。

 

一日当たりの支給額は以下の式で求められます。

支給開始日の属する月以前の直近の継続した12か月間の各月の標準報酬月額の平均額÷30×2/3

②育児休業給付金

育児休業給付金は、満1歳未満の子を養育するために育児休業を取得した場合に収入を補填する目的で一定額を雇用保険が支給する制度です。

支給金額は、育休取得から6か月間は休業前の67%、6か月経過後は50%となります。

 

そのため、共働き世帯であればパパとママが交代で6か月ずつ計1年間育休を取得すると、どちらも67%の給付を受けることができるので、ママ一人で1年間育休を取得するよりお得になりますよ。

③パパママ育休プラス制度

パパママ育休プラスとは、夫婦で育休を取得すると、期間が1歳2か月まで延長できるという制度です。

 

適用条件は、以下の通りとなっています。

・育児休業開始日が、1歳に達する日の翌日以前である場合

・育児休業開始日が、配偶者が取得している育児休業期間の初日以後である場合

・配偶者が当該子の1歳に達する日以前に育児休業を取得していること

 

出典:ハローワークインターネットサービス 雇用継続給付 育児休業給付について

育児休業給付金を合わせて考えると、パパとママ両方が育休を取得し、1歳2か月まで休業して給付金がもらえた方がお得です。

 

制度をうまく利用して、ぜひパパも育児休業の取得を検討してみてくださいね。

④社会保険料免除

産休・育休中の健康保険料・厚生年金保険料は被保険者も事業主も免除になります。

免除になったとしても、将来受け取ることができる年金額には変わりなく、保険料を支払った期間としてカウントされます。

 

また、復職後時短勤務になった場合は保険料が減額になりますが、将来受け取れる年金額は出産前の高い給与をもとに計算するという特例措置があります。(養育期間の従前標準報酬月額のみなし措置

 

ただし、この特例が適用されるのは子どもが3歳未満までとなっているので注意しましょう。

 

 

3.子どもの医療費に関する制度

小さいお子さんは何かと病院にお世話になりがちですよね。

 

健康保険では、子どもの医療費負担割合は小学校入学前までは2割、小学校入学以降は3割負担となっています。

 

ですが、現在すべての市町村が子どもの医療費の助成を行っているので、実際はこれより少ない負担額で医療を受けられるのが一般的です。

 

ただし、助成金額や年齢要件、所得制限などは市町村によって内容が異なります。

また、県外の病院で治療を受けた際には健康保険の負担割合でひとまず支払い、後日お住いの市町村で還付申請をする必要があります。

 

こちらもお住いの市町村に内容について確認するようにしましょう。

 

 

4.まとめ

いかがでしたか。

今回は妊娠・出産~育児に関しての助成や制度についてご紹介しました。

 

一言に出産育児に関する制度といっても、自身の働き方や市町村によって、受けられる制度やその内容が異なります。

 

友人や知人に聞いた情報をそのまま鵜呑みにするのではなく、自分がどの制度の対象になるのか、住んでいる市町村の助成の内容を厚生労働省や市町村のHPなどで確認し、常に最新の情報をチェックするようにしましょう。